冬期講習は申し込むべき?一宮の受験生へ元校舎長が本音で解説

10月の終わりから11月にかけて、塾から「冬期講習のご案内」が届き始めます。この記事は、一宮で受験勉強をしている高校生と、その案内を前に「これ、本当に全部必要?」と迷っている保護者の方に向けて書きました。

書いているのは、元・大学受験予備校の校舎長で、いまは一宮駅東口から徒歩2分の会員制自習室「スタディカフェ (Re:StudyCafe)」一宮店のオープン準備をしている加藤です。講習を「売る側」にいた人間として、冬期講習をすすめられる本当の理由と、申し込む前に確認してほしいことを正直に書きます。(元同僚たちから怒られないか、少し心配ですが…)

この記事でわかること

  • 冬期講習の案内が10〜11月に届く「すすめる側の事情」
  • 申し込む前に確認すべき5つのこと(保護者の方もぜひ)
  • 高3と高1・高2で変わる、冬休みの使い方

冬期講習の案内が「今」届く本当の理由

先に結論を言うと、冬期講習そのものが悪いわけではありません。良い講座も、良い講師もいます。ただ、「すすめる側の事情」と「あなたに必要かどうか」は別の話です。その事情を知っておくだけで、案内の読み方がかなり変わります。

理由1:講習は、塾にとって大事な「季節の売上」

多くの塾・予備校では、通常授業の月謝とは別に、夏・冬・春の講習が売上の柱になっています。校舎には目標があり、校舎長や担任はその数字を背負っています。だから講習の案内は「必要な人に必要な分だけ」ではなく、「取れるだけ取ってもらう」方向に寄りやすい。これは誰か個人が悪いというより、仕組みの問題です。

理由2:講習は「新しい生徒」の入口

講習は、外部生にとっての体験入学でもあります。講習で来てくれた生徒が、そのまま1月からの通常授業に移ってくれる。塾にとってはこれが理想の流れです。冬期講習の価格や特典が手厚く見えるのは、その先の継続を見込んでいるからです。

理由3:入試直前の「不安」は、いちばん強い購入理由になる

12月から1月は、受験生も保護者も一番不安な時期です。「この講座を取らないと間に合わないかもしれない」と言われて、断れる人はそう多くありません。不安を解消するために講座を足す。でも、講座を足すほど自分で手を動かす時間は減っていく。ここに冬期講習の一番のジレンマがあります。

「授業を受けた」と「できるようになった」は別物

スタディカフェ代表 加藤

元校舎長のぶっちゃけ

私がこの業界でいちばん問題だと思っているのは、2学期までの授業がまだ消化できていない生徒に、さらに授業を足してしまうことです。焼け石に水どころか、火に油になることもあります。

授業は「わかった気」にさせてくれます。でも点数が上がるのは、そのあと自分で問題を解き直し、間違えたところを潰したときです。言い換えると、授業1コマには、それを自分のものにするための復習時間がセットで必要です。

たとえば仮に、講習で1日2コマ受け、1コマにつき同じくらいの復習時間が必要だとします。すると、講習を受けた日は授業とその復習だけで1日が終わり、学校の課題や過去問、苦手単元に戻る時間がほとんど残りません。冬休みは思っているより短い。講座数を決める前に、復習時間まで含めたカレンダーを一度書いてみてください。

夏期講習についても以前、夏期講習vs自習室という記事で同じ問題を書きました。季節が変わっても、構造は同じです。

冬期講習を申し込む前に確認すべき5つのこと

「取るな」とは言いません。取るなら、次の5つを確認してから決めてください。保護者の方は、お子さんと一緒にこのリストを見てもらうのがおすすめです。

  1. 2学期までの授業・テキストをどれだけ消化できているか。手つかずの復習が山積みなら、新しい講座より先にそちらです。
  2. その講座で「どの単元の、どの穴」を埋めるのか言えるか。「数学が不安だから数学の講座」では目的になっていません。講座名ではなく、目的で選びます。
  3. 受講日の前後に、復習時間を確保できる日程か。講座が詰まりすぎていないか、学校の補習や課題と重なっていないかをカレンダーで確認します。
  4. 総額と1コマあたりの金額、追加提案の可能性。案内の段階で全体の費用を把握しておくと、面談で「あと1講座」と言われたときに冷静に判断できます。
  5. 講習期間中も、自習できる席が確保されているか。講習期間は塾が一番混む時期です。自習室を使うつもりなら、席の状況を事前に聞いておきましょう。

この5つに迷わず答えられる講座だけが、「あなたに必要な講習」です。答えられない講座は、いったん保留にして構いません。

高3と、高1・高2では判断が変わる

高3(受験生):新しい授業より、演習と過去問

2027年度 大学入学共通テスト

本試験:2027年1月16日(土)・17日(日)。冬休みが明けたら、すぐ本番です。

2027年度の大学入学共通テストは、2027年1月16日(土)・17日(日)に実施されます。この記事を書いている10月下旬の時点で、残りはおよそ80日。冬期講習の期間は、まさに共通テスト直前です。

この時期に必要なのは、新しい解き方を教わることより、共通テスト形式の演習と、志望校の過去問を時間を計って解き、復習することです。講座を取るなら「直前の演習を、時間を区切ってやらせてくれる講座」か「どうしても一人では埋まらない単元」に絞るのが現実的です。

高1・高2:講習より「習慣」をつくる冬に

高1・高2にとって冬休みは、苦手単元をひとつ潰すのにちょうどいい長さです。講座を取るとしても1つで十分なことが多い。それよりも、毎日決まった時間に机に向かう習慣を、この冬につくってしまうほうが、1年後に効いてきます。

それでも講習を取るなら、効果を最大化する3つの使い方

  • 受講したその日のうちに、必ず解き直す。翌日に回した復習は、高い確率で消えます。
  • 講座のテキストを「1冊」として完成させる。講習が終わったら、そのテキストを何も見ずに解ける状態にするところまでがセットです。
  • わからないところは、その場で質問して終わらせる。今はAIにも質問できる時代ですが、講師に直接聞ける講習はその点で価値があります。せっかくなら使い倒してください。

一宮で「授業を足す」より「自習時間を増やす」という選択

仕切り付きの自習ブースが並ぶスタディカフェ (Re:StudyCafe) 岐阜店の店内
授業を足す前に、自分で手を動かす時間を(写真はスタディカフェ岐阜店)

インプットは、スタディサプリやYouTubeでも十分に手に入る時代です。質問もAIでかなり解決できます。受験生のボトルネックは、もう「授業が足りないこと」ではなく、自分の頭で考えて手を動かす時間が足りないことだと私は考えています。

そしてその時間は、気合いでは確保できません。気持ちは3日しか持たないからです。習慣とは、選択させないこと。「今日は勉強するかどうか」を毎回考えるのではなく、「とりあえず毎日、あの場所に5分だけ寄る」と決めてしまう。それだけで、机に向かう日は驚くほど増えます。

私たちが一宮駅東口から徒歩2分の場所にスタディカフェ (Re:StudyCafe) 一宮店をつくっているのは、そのための「インフラ」を一宮に置きたいからです。営業時間は6:00〜23:00・年中無休、予約不要で、私語・通話厳禁の静かな空間。元予備校校舎長の私が、受験戦略の相談に無料で乗ります(相談は公式LINEが中心です)。もちろん、放っておいてほしい人は完全放置でOKです。

岐阜店では、塾に通わず自習室の利用だけで、京都大学、慶應、早稲田、国公立医学部、名古屋大学、名古屋工業大学などの合格者が出ています。授業を足さなくても、結果は出せます。

なお、一宮店のオープンは2027年の年明け頃を予定しているため、この冬休みには間に合わない可能性があります。この冬の勉強場所に迷っている方は、一宮駅周辺で勉強できる場所をまとめた記事も参考にしてください。

まとめ:申し込む前に、この3つだけ

  • 講習をすすめられるのは「必要だから」だけではない。事情を知ったうえで案内を読む
  • 講座名ではなく「どの穴を埋めるか」で選び、復習時間までカレンダーに入れる
  • 高3は演習と過去問、高1・高2は毎日机に向かう習慣づくりを優先する
スタディカフェ (Re:StudyCafe) の自習ブース

一宮駅東口から徒歩2分|2027年年明け頃OPEN予定

スタディカフェ (Re:StudyCafe) 一宮店、事前予約を受付中です

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スタディカフェ代表 加藤

この記事を書いた人:加藤(スタディカフェ (Re:StudyCafe) 代表)元・大学受験予備校の校舎長。岐阜で会員制自習室を2店舗運営し、一宮店をオープン準備中。「気持ちより環境」をモットーに、自分で走れる受験生のためのインフラをつくっています。